妊活応援ブログ

池田麻里奈

第6回

「余命3ヶ月」今すぐ妊娠したい、お願いします。

結婚したら家族を作りたい、それ以外にも人にはそれぞれ妊娠したい理由や事情、背景がありますよね。私の場合のその事情を今日は書いてみようと思います。

父(53歳)が大腸癌の末期ステージ4、「余命3ヶ月」と宣告されたとき、私はまだ独身でした。調子が悪く検査をしたらそんな結果で、そのまま緊急入院。普通のなにげない生活がどれだけ幸せだったか、一瞬で人生が変わった日でした。20代だった私は親の死は遠いもので、いえ、全く考えていなく、健康状態も気にしていなかったのです。親と仲良くするだけではなく、ちゃんと親を見ていなかった自分の行動に後悔ばかりが募りました。

5時間にも及ぶ2度の大手術は成功。その頃、私はプロポーズされて婚約しました。きっと夫も「余命3ヶ月」に動揺したのでしょう。
そんな夫のお陰で半年後の結婚式には父の夢、「ヴァージンロードを歩きたい」が無事に達成でき、私は本当に嬉しかった。結婚式の父へお手紙は泣きまくりました。悔いはない・・・そんな風に思っていました。
しかし、人の欲望は留まるところ知りません。式の後、父の願いは「孫を抱きたい」にすっかり変わっていました。周囲も「孫は生き甲斐になるわ」とはやし立て、「次に帰省する時には赤子を抱いてきてよ!」と。そんな「次」って!!!
結婚当初から私は孫プレッシャーを抱え、タイムリミットがセットされたように緊張感を常に感じていたのです。

癌発覚から4年半・・・

抗がん剤が身体に合わず、何度も吐きながら父は頑張っていました。その甲斐もあり、仕事も復帰、ほぼ普通の生活に戻りました。余命3ヶ月と言われたのに、神様はいてくれた。

癌の患者さんの中で、5年転移しなければ、大丈夫だ!というひとつの区切りがあります。もちろん可能性の話なので、絶対ではありません。その5年までもうちょっとだったのに、肺に転移が見つかりました。
それも小さい腫瘍が30個以上も、てんてんてんと。(父57歳)

肺に転移したら治療は難しい。知識が無いながらも情報だけは入ってきます。
もう手術は不可能、薬で進行を遅らせていくしかない。

早く孫を見せるためには、早く出産、その前に早く妊娠・・・

旅行に行きたい、温泉に入りたいという願いなら、なんとしても叶えてあげるのに。妊娠というどうにもできない壁にぶつかり、本当に無力な私。
気だけが焦り、最悪のケースが頭にちらつき、心の奥が痛い。
検索すると、肺への転移の余命は平均22ヶ月。

今すぐ妊娠しても10ヶ月はかかる、
今すぐ妊娠したい、お願いします。

妊娠を望む気持ちはそれぞれです。
私にはこういった切羽詰まった背景がありました。
毎月のリセットは、死が近づいているようで辛かった。
しかし、30歳で不妊治療を始めた産婦人科では、
「若いから大丈夫よ(笑)」「ゆっくりやっていきましょう」と言われるばかり。

若くても、30代前半も後半も、辛い気持ちを抱えている状況は一緒。
私は今、不妊カウンセラーとして、それぞれの背景を想像することを大切にしています。

つづく

はじめての不妊治療

はじめての不妊治療の方に向けて、「不妊治療とは」「セルフチェック」「不妊治療の流れ」「治療方法」「運命の病院に出会う5つのコツ」「初めて体験」「パートナー(男性)の不妊について」「不妊治療用語集」をまとめました。

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