妊活応援ブログ

池田麻里奈

第19回

不適切な言葉、寄り添う言葉

不妊で悩んでいる人に「子供以外の楽しみもあるわよ」と励ましても、それは寄り添いでしょうか。かつて私も言われましたが、励ましにも感じず、その言葉かけは無意味でした。将来、子供ができなければ子供以外の楽しみを見つけていくことになると思うのですが、子供が欲しくて頑張っている真っ最中の人は、いない人生を考えられない状況にいます。他者から言われた一言で「そうか!!子供以外の楽しみもあるね」なんて方向転換しません。とっくに考えていろいろトライしています。

流産・死産で赤ちゃんを失った人に「若いからまた妊娠するよ、大丈夫」という「次」のことを話題にするのも違います。あまりにも次の話をする人が多いため、赤ちゃんのことを思い出したらいけないのかなと思ったり、愛しく思ったりする時間を持てないまま普段の生活が流れてしまいます。回復するためには悲しむことが必要。なので、そこを飛ばして次に進んでも引き戻されたり、ふとした時に悲しみが溢れてきてしまいます。次に導くのはまだ早いし、周囲が導くものではないんです。周囲にできることは、今、どんな悲しみの中にいるのかを想像すること。そうすると何が必要なのか見えてくるのではないかな。

東北の方々に対して不適切発言が止まりません。テレビのワイドショーを見ると、違和感がありました。それは、彼の不適切発言に対して、「言葉には注意しないとね」という流れになっているからです。思っても考えてもいないことは言葉に絶対に現れません。

「東北で良かった」という言葉を東北の人は使わないでしょう。でも復興大臣は使った。東北の復興の代表なのに。ここに温度差があったんですね。本当に東北の困っている人たちに寄り添ってなかった、気持ちを察することができてなかったのが問題なんです。

根本的なところで相手の立場になって考えていない人はいつだってポロポロとボロがでます。不適切発言を言った本人が困るなら良いのですが、今回も傷ついたのは東北です。

そして、流産・死産も似ているな・・・と思ったのです。「公認されないグリーフ」と言われるように、生まれる前の命と見なされ、赤ちゃん(胎児)の死は周囲からの理解は少なく、不適切な発言で傷ついている女性・カップルが次々うまれています。

当事者のことを思っているようで、ズレてしまう発言。どうして起こるんでしょう。

例えば、「流産はよくあること」「流産の確率はけっこう高い」という言葉は、傷ついた言葉の上位にいつもいます。「確率的にどんな妊婦さんにも起こることだからあなたが何かして流産したわけではないよ」という励ましのつもりで言うんですよね?

だけど、「よくあること」という言葉だけだと、よくあるから悲しみは軽いと捉えてしまいます。「初期流産は自然淘汰」という言葉も、あなたの子は亡くなっても仕方のない命だったと聞こえてしまうのです。

考えてみてください、交通事故で小学生のお子さんが死亡した時に、「子供の交通事故死の確率はね・・・」とお葬式の時に泣いている親に話しませんよね。親が癌で亡くなった時、「癌の5年生存率は○%だから平均的でした」などと、言いませんよね。

流産・死産も確率を伝えること自体は寄り添いではないのです。

発する言葉は誰のためですか、それは紛れもなく子供を亡くした母親、父親のためですよね。

自分を責めてしまうお母さんのために伝えるならば「初期流産は妊娠の15%と多い確率で起こってしまいます、だからお母さんのせいじゃないですよ」ときっちり最後まで伝えることで、相手に思いのまま伝わります。きちんと伝わるかどうかが、「不適切な言葉」と「寄り添う言葉」の分かれ道!

WAKOMO会第一回イベント「流産・死産の悲しみについて」お知らせ

開催日 2017年5月28日(日) 13時30分開始
プログラム
第1部 講演 13時30分~14時50分
第2部 わかち合いの会 15時05分~16時30 分
会場 東京ウィメンズプラザ 2階 第1会議室
東京都渋谷区神宮前5-53-67
WAKOMO会HP

はじめての不妊治療

はじめての不妊治療の方に向けて、「不妊治療とは」「セルフチェック」「不妊治療の流れ」「治療方法」「運命の病院に出会う5つのコツ」「初めて体験」「パートナー(男性)の不妊について」「不妊治療用語集」をまとめました。

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