もくじ
生まれてきた赤ちゃんの頭の形はいびつなことも多いです。
それは産道を通るため頭の骨が重なって小さくなって出てくるからです。
けれど生まれてしばらくたつと、赤ちゃんの頭の形がいびつで心配になってくるママも多いのも確かです。
赤ちゃんの頭の形は成長と共に変わっていきます。
そして習慣などで頭の形をよくすることも可能です。今回は赤ちゃんの頭の形について説明していきます。
赤ちゃんの頭の形

赤ちゃんの頭が変形した場合、変形の仕方によって種類があります。
斜頭症
斜頭症とは、後頭部や側面が平らになっている状態です。
赤ちゃんを頭頂部から見ると、よくわかります。赤ちゃんの頭の変形の中で一般的なものです。
主に赤ちゃんの寝方によってなることが多いです。
短頭症
短頭症とは、後頭部が平らになっている頭の形のことをいいます。
いわゆる絶壁といわれる頭の形です。長時間仰向けで寝ていることが原因でなることが多いです。
長頭症
長頭症とは、後頭部が長い頭の形のことをいいます。
頭の左右は細く、赤ちゃんを頭頂部から見ると、細長く楕円形の形をしています。
これは長時間横向きになり寝ていることが原因でなることがあります。
出産後赤ちゃんが低体重児などの理由により、集中治療室に入ると、長時間横向きで寝ることが多いので、こうした頭になる赤ちゃんもいます。
赤ちゃんの頭の形は変わる理由
赤ちゃんの頭の形が変形するのは、どういった原因が考えられるでしょうか。
出産の影響

赤ちゃんは生まれてくるときに、細い産道を通って出てきます。
まだ柔らかい赤ちゃんの頭は、その時に変形することがあります。
赤ちゃんの頭の骨は5つの骨からできていて、完全に出来上がっていません。
それは赤ちゃんが生まれてくるときに、頭の骨が重なり合うことで頭が小さくして出てきやすくしているためです。
生まれてきてから身体の成長とともに、頭も成長して出来上がっていきます。
出産が難産で時間がかかると、産道に赤ちゃんが圧迫されて頭が細長くなることがあります。
また微弱陣痛などにより思うようにお産が進まない時は、外部から吸引分娩などを行う場合があります。
頭を引っ張って生まれてくるので、頭も変形して生まれてくることがあります。
外部から無理に頭を引っ張るので、頭が柔らかい赤ちゃんは頭の形がいびつになってしまうことがあります。
子宮内の問題
子宮内の大きさは初産や経産婦によって子宮の大きさは異なります。
初産の場合子宮が大きくなったことがないので、子宮が小さいことが多いです。
また多胎妊娠だと、子宮内での空間が少ないため、頭の形が変形することがあります。
こうした子宮内の空間の原因によって赤ちゃんの頭が変形して生まれてくることがあります。
寝方によるもの
赤ちゃんは一日の大半を寝て過ごします。
そのため、長時間同じ姿勢でいることで頭の一部が平らになってしまうことがあります。
また赤ちゃんによっては同じ方向ばかりに向く癖がある子もいます。
そのため長時間同じ場所が枕とあたり、頭が変形してしまうこともあります。

月齢でも変わってくる頭の形
赤ちゃんの頭は産道を通って出てくるため、骨が完全についていません。
生まれてから身体の成長と共に頭も成長をしていきます。そのため月齢によって徐々に頭の形も変わってきます。
0歳から3か月までは、頭も柔らかく枕や寝方によって、影響を受けやすい時期です。
同じ方向でよく寝ているなと思っていたら、いつの間にか頭の形が変わっているなんてこともよくあります。
4か月過ぎると、首が座り始めるので自分で徐々に頭を動かせるようになってきます。

そのため頭の形も少しずつ改善してくるころです。いびつになっていた頭も、赤ちゃん自身の動きによって治ってくることもあります。
7ヶ月過ぎると寝返りができるようになり、頭を持ち上げるようになります。
この頃になると寝ているだけだった赤ちゃんは活発に身体を動かすようになります。
頭が床についている時間が短くなるので、頭の形は丸くなってくることが多いです。
赤ちゃんの頭の形が変わるのはいつまで?

赤ちゃんの頭の骨も、成長と共に徐々に硬くなっていきます。
大体7ヶ月頃から硬くなっていき、大泉門も閉じていきます。
そのため、それ以降は頭の形を整えようとしても、すでに固くなってしまっているので難しくなってしまいます。
もし頭の形を整えようとするなら、頭が柔らかい7ヶ月までに対処をしましょう。
便利なグッズ
赤ちゃんの頭の形を整えるための、便利なグッズをご紹介します。もし赤ちゃんの頭の形で悩んでいる場合は、検討してみてください。
天使の眠り
天使の眠りという商品は、赤ちゃんの絶壁や向き癖に効果的なベビーマットです。
マット自体がゆるやかなカーブを描いているので、赤ちゃんの向き癖にも効果的です。
マットから落ちないように、お腹あたりに柔らかい突起が出ているので落ちる心配もあります。
自然なカーブによって赤ちゃんの頭を自然に向かせたい方向に促すことで、絶壁や向き癖を直します。カバーもついているので、洗濯でき衛生的に使用できます。
Esmeralda(エスメラルダ)ドーナツ枕
エスメラルダのドーナツ枕は、普通のドーナツ枕と違いマジックテープがついていて枕の高さを調整することができます。
どの向きにさせたいかによって、枕の高さと位置を変えて使えるので、とても便利です。
推奨月齢は3か月頃からとなっています。向き癖や絶壁防止のほかにも、寝ハゲ防止にもなります。
赤ちゃんは汗をたくさんかきますが、この商品は洗濯可能なのでいつでも清潔に使うことができます。
危険な方法
赤ちゃんの頭の形を整えたいばかりに、気を付けたいことがあります。
頭の形ばかりに気を取られてしまうと、赤ちゃんに悪影響が及んでしまう場合があります。
頭を無理やり反対に向かせない、固定しすぎない
赤ちゃんが左ばかりを見ているので、右に向かせたいと思って無理に頭を右に向かせるのはよくありません。
頭を固定しすぎると、自由に赤ちゃんが動けずストレスを与えてしまう可能性があります。
赤ちゃんの自分で動こうとする動作を阻むのは、赤ちゃんにとってもよくありません。
反対に向かせるためには、ドーナツ枕を使ったり、おもちゃやメリーを向かせたい方向に置いておく、など自然な形で向かせるようにしましょう。
病気の可能性も
赤ちゃんの頭の形には、病気の可能性があることもあります。
赤ちゃんの頭の大きさが平均以上に大きい場合、水頭症などの病気の可能性があります。
頭には脳脊髄液水が流れていますが、何らかの原因により脳脊髄液が過剰に作られたり、また出口に障害があったりすることで、頭に水が溜まっていってしまう病気です。
悪化すると身体に症状が出てくるので、早期発見と治療が必要になります。
健診で頭囲が大きいことが気づくことが多いので、赤ちゃんを見ていて、頭が急に大きくなってきた、泣き方がいつもの違うような気がする、などに気づいた時は、早めに小児科に受診するようにしましょう。
まとめ

赤ちゃんの頭はまだ柔らかく、ベッドや枕など周りの環境によって変化しやすいです。
多くは赤ちゃん自身が動けるようになっていくにつれて、頭の形も整っていくことが多いです。
けれど頭の形の変形度合いが大きいと、変形したまま成長してしまうこともあります。
髪の毛が十分に生えてくると、わかりづらくなってきますが、直せるものは直してあげましょう。
いびつの具合が強い場合は、病院でヘルメット矯正という治療法もあるので、気になる場合は医師に相談してみるといいですね。