もくじ
妊娠中は、ママの身体の中では、どのような変化が起こっているのか、赤ちゃんは、お腹の中でどのように成長していくのか、とても気になりますね。
今回は、妊娠30週目の母体の変化や赤ちゃんの様子をご紹介しましょう。
妊娠30週目の母体の変化

妊娠30週とは、妊娠8ヶ月で妊娠後期になります。この頃には、赤ちゃんの骨格や筋肉が発達し、胎動が活発となります。
出産の準備も本格的にスタートする時期だといわれています。具体的に、どのような状態なのか、みてみましょう。
1.お腹はさらに大きくなる
この頃には、子宮は約23~29㎝まで大きくなります。お腹は重くなり、腰の痛みを感じる方もいるかもしれません。
また、胃や肺が圧迫されて、胃もたれ・胸やけ、動機・息切れを起こしやすくなります。細目に休みをとるようにしましょう。
2.おなかが張る回数が増える
この時期のお腹の張は、子宮の収縮と弛緩を繰り返すことによって起こります。
長時間歩き回ったり、立ち仕事をしたり、お腹が冷えていると生じやすくなります。
まずは、休んで治まるのを待ちましょう。
1時間以上休んでも治まらない、1時間以内に何度も張る、痛みや出血を伴う場合は、すぐに受診しましょう。
3.手足がむくみやすくなる
妊娠中は、赤ちゃんの発育に必要な栄養を提供するために血液量が増加します。
妊娠25週から35週の間には、ママの血液量は5Lほどに増えます。これは、約25%の増加に相当します。
このように血液量が増えるのに加え、ママの身体を循環する体液もかなり増えます。
そのせいで、体の組織は膨張ぎみになり、顔や手足が腫れぼったくなります。
さらに、大きくなったお腹が下半身を圧迫し、血行が悪くなるので、特に足はむくみやすくなるのです。
足のむくみをとるには、軽い運動をして、休憩中には足を高くすると効果的です。
また、マタニティ用の弾性ストッキングも販売されていますので、これらを装着すると、むくみは緩和されるでしょう。
足のむくみは、妊娠高血圧を知らせている可能性もあります。
必ず、受診時に医師に知らせ、他に症状がないか確認してもらいましょう。
妊娠30週目の胎児の様子

妊娠30週目の赤ちゃんは、どのくらい成長したのでしょうか?
この時期には、体も大きくなり、ほとんどの赤ちゃんは、次第に頭が下がり、位置が定まってきます。
内臓も完成しているので、もしこの時期に早産になっても、無事に育つ可能性が高くなります。
1.身長・体重
妊娠30週の赤ちゃんの身長は平均39.9㎝、体重は1.3㎏です。
身長と体重の増え方が、スローダウンしてきました。
すでに手足を伸ばすことが出来ないほど成長し、足を抱え込むように体全体を折り曲げた「胎児姿勢」をとるようになります。
2.睡眠と覚醒のリズムがつくられる
サイズ的には成長がスローダウンしてきますが、体内細胞は成長中です。
目を開いている時と閉じている時がはっきりと分かれ、睡眠と覚醒のリズムがつくられます。
妊娠30週目の注意点

1.体重増加
お腹が大きくなると動くのがおっくうになります。
そのため、体重が増えやすくなります。産道に脂肪がつくと難産になる可能性があるので、妊娠後期は体重コントロールに気を配ることが大切です。
毎日の食事では、脂肪や糖分を多く含むものを控え、カロリーを抑えましょう。
かといって、食べる量を減らしたり、栄養がかたよったりすると、赤ちゃんの発育にもママの身体にもよくありません。
赤ちゃんが元気に育つために欠かせない、たんぱく質やビタミンなどを中心に、栄養バランスのとれた食事を1日3食しっかりとるようにしましょう。
2.妊娠高血圧症候群
妊娠によって血管に負担がかかることで発症する妊娠高血圧症候群。
この妊娠高血症候群は、妊娠後期に起こりやすく、このような状態になると胎盤に酸素や栄養が十分送ることができず、赤ちゃんの発育がスットップする、出産の前に胎盤が剥がれてしまう場合があります。
ママの身体にも出血がとまらなくなるなどの影響が出ます。できるだけ妊娠高血圧症候群のリスクを低下させるために、以下のことに気をつけましょう。
1)油分・糖分・塩分のとりすぎに注意
1日の摂取カロリーは2150kcalが目安。油分・糖分の多いものを避け、低カロリーで高たんぱくの食事を心がけましょう。
塩分は、1日7g程度に抑えましょう。
ちなみに、醤油小さじ1杯は約0.9g、味噌小さじ1杯1.9gの塩分が含まれています。
加工食品は、意外と塩分が多いので注意してとるようにしましょう。
2)適度な運動をする
体調に問題がなければ、散歩や軽いストレッチなどで体を動かしましょう。
3)規則正しい生活を心がける
毎日、決まった時間に起床や就寝、食事をするなど、生活リズムを整えることが大切です。
不規則な生活を送ると、体調を崩しやすく、疲労も溜まるため、血圧上昇につながります。
4)ストレスをためない
過度のストレスは、血行を悪くし、血管の細胞機能を悪化させます。
気分転換を図り、ストレスを溜め込まないようにしましょう。
5)定期的に健診を受ける
妊娠高血圧症候群にみられる高血圧や腎機能の低下は、定期検診の時、必ずチェックしています。
これら検診を受けていれば、早期発見にもつながりますね。
軽症のうちは、自覚症状がないことも多いので、必ず妊婦健診を受け、定期的に見ていくようにしましょう。
今後に向けての準備

今後は、増々、お腹が大きくなり、動くのが大変になってきます。
予定より入院が早くなってしまうこともありますので、今の時期に赤ちゃんを迎える準備を整えておきましょう。
1.ベビー用品を揃える
まずは、必要な物をリストアップしましょう。
リストが出来たら、「買うもの」「借りるもの」「もらうもの」に分けましょう。
例えば、ベビーバスは使う期間が限られているからリース会社から借りるなど。
次に、お店を回ったり、インターネット等を駆使して、商品の種類や価格を調べます。
中には、赤ちゃんと相性が合わなく、使えない物も出てくる可能性がありますので、購入するときは、必要最低限の数だけに止めておきましょう。
本や雑誌、育児サイト、先輩ママの口コミを参考にすると失敗が少なくすみそうです。
2.赤ちゃんの名前を考えよう
名前は、赤ちゃんが一生つき合っていくもの。名前の印象によって、その人のイメージが変わることもありますね。
これだ!と思える名前を選ぶことができるためにも、今から考え、候補を挙げておきましょう。
赤ちゃんの顔を見てからという考え方もあるとは思いますが、産後は、慣れない赤ちゃんの世話に追われて、考える時間や話し合える時間がない場合もあります。
妊娠中に、じっくり考えることをお勧めします。
3.里帰り出産の準備を始めよう
里帰り出産を考えている人は、そろそろ帰省の準備を始めましょう。
36週以降は、移動中にお産が始まってしまう危険性がでてきますので、遅くとも35週までには帰省することをお勧めします。
帰省前には、転院先の病院に紹介状を書いてもらう必要があります。
また、約2か月は家を空けることになりますので、家事や生活の事、緊急連絡先、産後の手続きなど書面化しておくとよいでしょう。
まとめ
出産まで、あと2か月とういところまできました。
お腹は大きくなり、胎動も増え、赤ちゃんがいる喜びが日々、感じられるでしょう。赤ちゃんとの対面まで、あと少し。
しっかり準備を整えて、安心して出産の日を迎えられるようにしましょう。