皆さんの不妊治療体験談

子宮外妊娠を経て、体外受精で出産「子づくりのことで、仲の良かった主人との関係がどんどん悪化していくのが、本当につらかったです」

29歳で妊娠したものの、子宮外妊娠だったというK・Aさん。その後も、なかなか妊娠せず、さらにご主人も不妊治療には積極的ではなかったために、すれ違いが続いたそうです。そんなご主人が治療に前向きになったきっかけとは?

―― 不妊治療をはじめることになったきっかけを教えてください。

27歳で結婚、その2年後に妊娠したのですが、子宮外妊娠だったため右卵管を切除しました。残った左卵管も癒着気味とのことで、術後に卵管通気検査をしましたが、さらに1年後、子宮卵管造影検査を行ったところ、卵管狭窄と判定。
主治医からは、市販の排卵検査薬を使いながら、半年ほど様子をみるように言われましたが、妊娠しませんでした。そこで主治医から「もし妊娠しても、再度子宮外妊娠になる可能性が高い。子どもが欲しいなら、本格的に治療をしては?」と言われ、都内でも実績のある不妊治療専門のクリニックを紹介してもらい、31歳で転院しました。

―― ご主人は不妊治療に対して積極的でしたか?

残った左卵管は、完全に閉鎖していたわけではないので、主人は「そのうち自然にできる」と思っていたようです。ですので、専門のクリニックへ行こうとまではなかなか思ってもらえませんでした。“女性は年齢とともに妊娠率が下がる“ということも理解してもらえず、どうしたら専門のクリニックへ行く気になってくれるのか、非常に悩みましたね。
男性は“自分に原因があるのではないか”と感じて、クリニックへ行くことをためらうことがあるようですが、私たち夫婦の場合は、原因はほぼ私。それでも主人は検査を受けることに抵抗があるようでした。それに不妊治療は高額ですから、経済的負担を考えると積極的に病院に行こうという気持ちにはなれなかったようです。


―― 治療のことで、ご主人とけんかしたり、ということもあったのでしょうか?

女性は“子どもが欲しい”と思うと、「どうしたら妊娠しやすいか」を考えると思うんですね。だから、排卵日ではない日に主人から誘われると「今じゃないのに」と思うし、逆に排卵日頃に主人が疲れて寝てしまうと、すごくイライラしました。
一方で、そんな私に対して、主人は「子どもをつくる以外はセックスしたくないんだな」と思ってしまうようで、よくけんかになりました。
それ以外のことでは、けんかもなく仲は良かったのですが、このことが原因でだんだんギスギスするようになってきて……。この頃は精神的に非常につらかったです。治療に踏み切ろうという話も余計にしづらくなっていきました。
「このまま主人が病院へ行くことに同意してくれなかったら、私はどんどん年をとってしまう。ようやく治療に踏み切った頃には『この年齢では妊娠は難しいです』と言われてしまうのではないか、早くに治療しなかったことを後悔する日が来るのではないか」と思い続けていました。

―― でもその後、治療へと進まれるわけですが、ご主人の気持ちは、なぜ変わっていかれたんですか?

前回の妊娠から2年が経った頃に、主人も信頼している主治医から本格的な治療をすすめられたこと、そして、ちょうどその頃に不妊治療に助成金があることを知ったことがきっかけです。助成金のことを知ったときは“そんなものがあるのか!”と驚きました。高額な費用は、主人が治療に消極的になる理由の一つでしたから、「一度、専門のクリニックで話を聞いてみよう」ということになりました。
主人がやっと重い腰を上げてくれたのが本当に嬉しかったですね。
実は、専門のクリニックでの初診のとき、先生と話していて「やっとここまで来れた」と安心して泣いてしまったんです。隣にいた主人は、なぜ私が泣いているのかわからなくて、おどおどしていましたが(笑)。先生にこれまでの私の気持ちを伝えたところ、「これからはちゃんと自分の気持ちを伝えて、二人で仲良く頑張っていってくださいね」と言っていただきました。主人は、クリニックの患者さんの多さに驚いていましたね。赤ちゃんができずに悩んでいる人が、世の中にはたくさんいることを知って、それからは治療に関しても前向きに話を聞いてくれるようになりました。


―― クリニックでの治療は、いかがでしたか?

不安に感じたことはあまりなかったのですが、通っていたクリニックは担当医制ではなく毎回先生が変わるため、継続して同じ先生に診てもらうことができませんでした。ですから、疑問に思ったことなどを質問しても、その返答が先生によって微妙に違っていたりして、判断に悩みました。話しやすい先生とそうでない先生がいて、相性って大事だなと感じました。

―― 治療をやめようと思ったことはありますか?

治療をやめようとは思いませんでしたが、治療方針(採卵方法など)が私に合っているのか、病院はここでいいのか、ということを考えましたし、治療のスケジュール調整も大変で、「続けられるのかな」という心配は常にありました。
とにかく色々なことが不安なんです。心配なのでネットで調べたりして、余計に心配になったりもしました。私の場合は1回目の体外受精で妊娠することができましたが、元気に産まれて来てくれるまでは、不安は尽きませんでした。ですから、安定期が過ぎるまでは、本当にごくわずかな人にしか妊娠していることを伝えておらず、見た目でわかるようになってくる7ヶ月くらいになって、やっと素直に自分が“妊婦です”と言えるようになりました。


―― 不妊治療助成金は利用されましたか?

もちろん利用しました。
体外受精でしたので、やはり金銭的な問題はとても大きく、この制度がなければまだ治療に踏み切れてなかったかもしれません。
私のように助成金のことを知らずに、経済的な問題で治療に踏み切れない人もいるのではないかと思います。もっとこのことが広まっていけばよいなと思います。
手続きは書類だけ見るととても難しそうですが、クリニックでも手続き方法を教えてもらえたりできたので簡単でした。

―― 妊娠するために、心がけていたことはありますか?

ストレスをためないようには心がけてました。が、なかなか難しかったです。
色々気にしすぎて余計にストレスが溜まってしまっていたように思います。

―― これから治療を始めようとしている方に、メッセージがあればお願いします。

不妊治療は夫婦で同じ方向を向いているかどうかが、重要だと思います。
2人でちゃんと納得のいくまで話し合って、治療に取り組んでもらいたいと思います。
女性だけが頑張るのではなく、男性にも進んで病院の説明会などにも行ってほしいです。


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