パートナー(男性)の不妊について

パートナー(男性)の不妊について

不妊治療というと、女性ばかりがクローズアップされますが、WHO(世界保健機関)の調査によれば、不妊原因の男女の割合はほぼ半々。精子をつくる機能が低下するなど男性の不妊が増加しています。
女性だけがどんなに治療をがんばっても、男性側に不妊原因があれば妊娠することはできません。不妊治療では、男性も治療に参加・協力することが必要不可欠なのです。
ここでは男性不妊についてご紹介します。


京野アートクリニック 理事長 京野廣一先生

<監修>
京野アートクリニック 理事長 京野廣一先生

1983年東北大学チームの一員として日本最初のIVF出産に成功、2001年緩慢凍結法、2004年ガラス化法、2012年急性リンパ性白血病患者の卵子凍結・出産に成功。
生殖内分泌、男性不妊症、IVM, FT、妊孕性温存, DD twinの発生機序、ARTとTEなどに興味を持ち、幅広く国内外で活動。


男性もまずは検査から

不妊治療では、まずさまざまな基礎的検査が行われます。その多くは女性の検査ですが、男性の検査として唯一あるのが「精液検査」です。これは女性の検査と同様に非常に重要な検査になります。不妊治療の専門病院であれば、ほとんどのところで精液検査を行っていますし、行っていない場合でも泌尿器科で検査してもらうことが可能です。まずは不妊治療を行う施設の医師に相談してみましょう。

精液検査とは?

射精された精液中の精子の状態をみる検査です。3~7日間禁欲した上で、容器にマスターベーションで精液を採取します。これを顕微鏡などで観察し、精液量、精子濃度、運動率、奇形率、白血球の数などから精子の異常を調べます。採精してから時間が経ってしまうと運動率が正確に測定できないため、採精後30分~1時間以内に検査を行います。

男性不妊の治療法

精液検査の結果が悪かった場合、人工授精や体外受精、また薬物療法や手術などが行われます。
どの方法を選択するかは、女性の年齢もふまえて考える必要があります。

無精子症の場合

一般には100人に1人の割合で無精子症の男性がおり、不妊治療中の場合は5人に1人が無精子症です。無精子症には、睾丸の機能が低く精巣内の精子の数が極端に少ない非閉塞性無精子症と、精子の通り道が詰まっている閉塞性無精子症があります。
治療の一つとして、直接睾丸から精子を採取する「顕微鏡下精巣内精子採取(MicroTESE・マイクロテセ)」が行われます。顕微鏡下で状態の良い太い精細管(精子が作られる場所)を選び採取します。その組織の中から精子を探し、精子が確認できた場合に顕微授精を行います。

精索静脈瘤の場合

男性不妊で最も多い原因の一つが、陰嚢内の静脈にこぶができる精索静脈瘤です。こぶができることによって精巣内の温度が上昇、精巣は高温などのストレスに弱いため精巣機能が低下します。この場合、静脈を縛り精巣への血液の逆流をなくす手術を行います。局所麻酔でできる日帰り手術が可能な場合もあります。

勃起障害・射精障害の場合

男性不妊の約1割にみられ、排卵日に計画的に性交することがプレッシャーになり起こることもあります。心理カウンセリングやバイアグラなどの薬が用いられます。

男性不妊にならないために

女性の卵子とは違い、男性の精子は毎日つくられますが、精子をつくる精巣は加齢とともに変化し、劣化する場合があります。また精巣は32~34度程度に保たれていますが、37度になると機能が半減するなど、高温に弱い性質があります。男性不妊を予防するために、以下のことに注意しておきましょう。

注意事項

  • 禁煙する
  • ブリーフよりもトランクスを履く
  • 飲酒は適量にする
  • 長風呂、長サウナは控える
  • 自転車・バイクに乗り過ぎない
  • 放射線に注意する
  • 育毛剤を飲まない
  • 規則正しい生活をする
  • ひざの上でノートPCを使わない
  • 禁欲しすぎない

はじめての不妊治療

はじめての不妊治療の方に向けて、「不妊治療とは」「セルフチェック」「不妊治療の流れ」「治療方法」「運命の病院に出会う5つのコツ」「初めて体験」「パートナー(男性)の不妊について」「不妊治療用語集」をまとめました。

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