治療方法

治療方法

不妊治療を始めると、医師に言われるままに「なんとなく治療している」という状況に陥ってしまうことがあります。
しかし、それでは「あのとき○○していれば妊娠できたかも」などと後悔することになりかねません。
自分が今、どんな治療を受けているのか、そして今後ステップアップした場合どんな治療を受けることになるのか知っておきましょう。自分の治療の状況をしっかりと把握することが、受け身ではない不妊治療につながります。


一般不妊治療

タイミング法

性交のタイミングを知る、最初に行われる治療

病院へ行くと最初に行われる治療法です。卵胞の大きさや血液検査によって調べたホルモンの値などから、排卵日を正確に予測し、夫婦生活をする日を指導されます。
排卵がうまくなされていないときは、排卵誘発剤などを用いることもあります。
このタイミング法を3~6クール(施設や年齢により異なる)くり返し、妊娠に至らない場合は、次のステップが提案されます。

人工授精(AIH)

妊娠の成立は自然に近い治療法

男性の精液を採取し女性の子宮内に注入する治療法で、痛みもなく妊娠の成立は自然に近いといえるでしょう。
男性の精子の状態に問題があった場合、フーナーテストの結果が悪かった場合、タイミング法で妊娠に至らなかった場合などに行われます。
人工授精を3~6クール(施設や年齢により異なる)くり返し、妊娠に至らない場合は、次のステップが提案されることが多いでしょう。

高度生殖医療(ART)

体外受精(IVF・アイブイエフ)

体外で受精卵をつくる治療法

女性の体から卵子を取り出し、男性の精子と受精させて、子宮に戻す方法です。一般不妊治療をくり返しても妊娠に至らなかった場合に、体外受精を提案されることが多いでしょう。人工授精(AIH)より妊娠率は高くなります。
卵子をつくるための方法(誘発法)は何パターンもあり、排卵誘発剤を使って複数の卵子をつくってとりだすやり方や、自然にできた1~2個の卵子だけをとりだすやり方などがあります。いずれも女性の年齢や体の状態によってそのやり方は異なりますので、自分にあった方法なのかどうか、しっかりと知っておきましょう。

顕微授精(ICSI・イクシー)

体外で卵子に精子を直接注入する方法

体外受精と異なるのは卵子と精子の出合い方だけです。
体外受精は卵子に複数の精子を出合わせて自然に受精させますが、顕微授精は選び抜いた1匹の精子を卵子に直接注入して受精させる方法です。男性の精子に問題がある場合や、体外受精では受精できなかった場合などに用いられます。
体外受精、顕微授精とも保険が使えないため、全額自己負担となります。

不妊の検査について

不妊治療ではさまざまな検査を行うことで、不妊原因を突き止めます。ここでは多くの施設で行われている一般的な検査についてご紹介します。この結果が治療に大きく関わってきますので、指示された検査はしっかりと受けるようにしましょう。

血中ホルモン検査(血液検査)

血液中のホルモンの値を調べることで、卵巣がうまく働いているか、排卵の仕組みがうまく働いているか、着床がうまくできるかどうかなどさまざまなことが分かります。医師にとっては治療を進める上で大きな判断材料となるため、不妊治療では頻繁に血液検査が行われます。

AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査(血液検査)

卵巣年齢を知ることができる検査。抗ミュラー管ホルモンとは、卵巣のなかで待機している“これから成長しようとしている卵”から出るホルモンのことで、この数値が大きいほど、待機している卵が豊富にある、ということになります。
しかし“卵が豊富にあるから妊娠できる”わけではなく、逆に“卵が少ないから妊娠できない”わけではありません。というのも、この検査で卵の数は分かりますが、質は分からないからです。極端にいってしまえば、質の良い卵が1つあれば妊娠は可能です。
不妊治療を進める上での材料の一つとなりますので、受けておくとよいでしょう。

子宮卵管造影検査

卵管に詰まりがないかや、子宮の形に異常がないかを調べる検査です。
卵管は精子や受精卵が通る大切な部分なので、卵管に詰まりがあると妊娠しにくくなるほか、子宮に変形がみられても着床しづらくなるためです。
膣からカテーテルを挿入、子宮に造影剤を注入し、レントゲンで観察します。
卵管の通りが悪い場合、強い痛みをともなう場合がありますが、造影剤によって卵管の通りがよくなるため、妊娠しやすくなるといわれています。

フーナーテスト

膣の奥には子宮頚管とよばれる場所があり子宮へとつながっています。この子宮頚管にある頚管粘液と精子の相性を調べるのがフーナーテストです。この相性が悪いと、子宮頚管粘液のなかで精子が動けなくなってしまうため、結果が悪い場合はタイミング法ではなく人工授精が行われることが多いでしょう。

不妊の原因となる子宮や卵管のトラブル

激しい月経痛や多すぎる月経血などの症状がある場合、子宮や卵管にトラブルを抱えていることがあります。不妊の原因となるものもありますので、医師と相談しながら治療を進めるようにしましょう。

子宮内膜症

不妊症の人の約半数が持っているといわれる疾患

おもな症状:鎮痛剤が効かないほどの月経痛、月経時以外の性交痛・排便痛・下腹部痛・腰痛、レバーのような塊状の出血

子宮内膜症という病名ですが、子宮内に異常が起きる病気ではありません。卵巣や卵管など、子宮以外の臓器の表面などに子宮内膜が増殖する病気です。
通常、排卵が起こると子宮内膜は妊娠に備えてふかふかの状態になり、妊娠が成立しなければ、月経として内膜がはがれ落ちます。しかし何らかの原因で、子宮内膜が子宮の外に増殖してしまうと、子宮の中で内膜がはがれ落ちるように、子宮の外でもはがれ落ち出血してしまうのです。これが子宮内膜症です。月経をくり返すたびに増殖するので、閉経するまで完治させることはできません。月経のある女性の数%~10%程度が持っているとされ、不妊症の人の場合、約半数が子宮内膜症であるといわれています。

子宮筋腫

腫瘍の大きさや症状の有無によって治療方針は異なる

おもな症状:月経過多、月経時の貧血、下腹部痛、腰痛、頻尿、便秘

子宮にできる良性の腫瘍。腫瘍の大きさやどこに腫瘍があるかによって、症状の有無も治療が必要かどうかも異なります。
小さな筋腫や子宮の外側の表面にできた筋腫で症状が少なければ、経過観察しながら自然妊娠を目指すことが多いでしょう。ただし妊娠したとしても赤ちゃんの成長とともに筋腫も育つと流産や早産の原因になることがあります。

子宮腺筋症

病巣が確認できれば手術も可能

おもな症状:激しい月経痛、月経時以外の下腹部痛、月経過多

子宮内膜が子宮の筋肉層に入り込み、網の目状に増殖・発育する病気。病巣が筋層内にばらまかれたように存在するため、根治するには子宮全摘出しかありませんが、病巣が確認できる場合はその部分だけを取り除く手術を行う病院もあります。

多嚢胞性(たのうほうせい)卵巣症候群(PCOS)

排卵障害の一種

おもな症状:月経異常(無月経、稀発月経、無排卵周期症など)、男性化兆候(多毛、にきび、低音声など)、肥満

卵巣内の卵胞がある程度までしか育たず、たくさんの卵胞が排卵されないまま卵巣内にたまり、嚢胞として詰ってしまう病気。多嚢胞性卵巣の9割の人に排卵障害があるといわれ、排卵障害の2~4割の人が多嚢胞性卵巣症候群だともいわれています。
多嚢胞性卵巣症候群でも自力で排卵していれば自然妊娠が可能です。

はじめての不妊治療

はじめての不妊治療の方に向けて、「不妊治療とは」「セルフチェック」「不妊治療の流れ」「治療方法」「運命の病院に出会う5つのコツ」「初めて体験」「パートナー(男性)の不妊について」「不妊治療用語集」をまとめました。

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