もくじ
生後0ヶ月とはどんな時期?
生まれて間もない0ヶ月の赤ちゃんは、とても小さくてかわいい時期でずっと眺めていたいところですが、そうはいかないのが現実です。
この時期は2~4時間置きに目を覚まし、大きな泣き声でおっぱいやミルクを欲しがります。
おしっこやうんちの回数も多いので授乳とおむつ交換に追われ、ママはかわいさに浸っている暇もないくらい大変な生活を送っていると思います。
特に生まれてすぐは赤ちゃんのお世話以外にもやることがいっぱいで、名前を考えて届を出したり、出産内祝いを考えたり、赤ちゃんを見に来てくれる人をもてなしたりとゆっくりと休む暇もなく、あっという間に過ぎてしまう時期でもあります。
忙しい日々が続きますが、出産直後のママの体はまだ回復途中なので、なるべく無理をしないように過ごして欲しいです。
無理をすると後々、体調不良になり大変な思いをすることがあります。
私もその一人で、第一子の産後に無理をして数か月後に体調を崩してしまい、流動食しか取れない状態まで悪化してしまいました。
もちろん子育てどころではなく可愛い時期もあっという間に過ぎてしまい、私自身だけでなく周りにも大変な思いをさせてしまいました。
ですから、産後はできるだけのんびり赤ちゃんとの時間を大切に過ごしてもらいたいです。
あっという間の生後0ヶ月ですが、成長と発達、生活の様子について紹介します。
生後0ヶ月の赤ちゃんの発達
体の成長
体重
男の子 |
女の子 |
|
---|---|---|
出生時 |
2,100g~3,760g |
2,130g~3,670g |
生後30日 |
3,000g~5,170g |
2,900g~4,840g |
身長
男の子 |
女の子 |
|
---|---|---|
出生時 |
44.0cm~52.6cm |
44.0cm~52.0cm |
生後30日 |
48.7cm~57.4cm |
48.1cm~56.4cm |
(厚生労働省乳幼児身体発育調査結果より、3~97パーセンタイル)
赤ちゃんの体重は出産直後に5~10%ほど減りますが、これは『生理的体重減少』と言われるもので、ほとんどの赤ちゃんに起こる現象なので心配はいりません。
2週間ほどで出生体重に戻ります。
出産直後から生後1ヶ月までの間は、母子手帳の発育曲線を見てわかるように、体重が急激に増加します。
生後1か月までに体重は700グラムから1000グラム増えます。
1日にすると25グラム~30グラムくらい増えますが、中には60g/日ぐらいずつ増える赤ちゃんもいます。
体重の増加量が多い子はその子の体質なので、太り過ぎるからと授乳量を減らさないようにしましょう。
体重の増え方は2、3ヶ月頃になると次第に落ち着いてきます。
また、体重の増え方が少ない子も体質なので、いくら授乳量を増やしてもあまり増えないこともあります。
赤ちゃんの機嫌がよく平均して体重が増えているようであれば、過度に心配し過ぎないようにしましょう。
お腹が空いても泣かない、しっかり飲んでいるのに体重が全く増えない、機嫌がいつも悪く頻繁におっぱいを欲しがるなど、気になる症状があるときは早めに病院または福祉センターに相談してみましょう。
体重が少しずつ増えてくると体つきがふっくらとして、赤ちゃんらしくなってきます。
日に日に赤ちゃんの泣き声も大きくなり、手足の動きも強くなってくるので、生後1ヵ月になる頃には、おむつ替えの時に足の力の強さが増しているのに気付くと思います。
耳の発達
生後0ヵ月の赤ちゃんは未熟な器官が多いですが、耳は胎児のころから発達していて生まれる前からいろんな音を聞いています。
よくビニール袋の摩擦音で赤ちゃんが寝てしまうのは、胎児の頃に聞いていた音に似ているからと言われています。
0ヶ月の赤ちゃんでも小さな音にも反応することがありますが、大人のように全ての音がしっかりと聞こえているわけではありません。
しっかりと聞き取れるようになるのはもう少し先です。
音に敏感な子は寝ていても小さな物音にびっくりして起きてしまうこともあります。
目の発達
0ヶ月の赤ちゃんの視力は0.01~0.02ほどで、近くの物がぼんやり見えている程度です。
物の形はまだ認識できず、色も全ては認識できませんが、明るい暗いは認識しやすいので光に反応したり、授乳中にママの暗い色の髪の毛が近づくとじーっと見たりすることがあります。
心と知能の発達
少しずつ感情が現れるようになり泣く回数や泣く時間が増えたり、機嫌よく起きている時間が増えたりします。
生まれてすぐのころは授乳をすると一人で寝ていたのに、ママの抱っこや添い寝じゃないと眠らなくなることもあります。
0ヶ月の赤ちゃんに話しかけたり手足を触ったりしても大きな反応は無いですが、お腹の中で聞いていたママやパパの声を聞いたり、ママの肌に触れたりすると赤ちゃんは安心します。
授乳中や時間があるときは優しく話しかけたり抱っこをしたりして、たくさんスキンシップをとるようにしましょう。
ママと赤ちゃんのスキンシップは赤ちゃんを刺激し発達を促す良い効果があります。
また、赤ちゃんとのスキンシップはママにもとっても大事な行為で、赤ちゃんと触れ合うことで母性を育てる効果があるのです。
母性とは赤ちゃんを守り育てようとする心で、赤ちゃんを育てていくためにはとても大事な心です。
生後0ヶ月の赤ちゃんの睡眠
新生児の睡眠時間は15時間から20時間ですが、はまだ昼と夜の区別がほとんどなく大人のように夜にまとめて眠る赤ちゃんはほとんどいません。
まだ、一度に飲める量が少なく、短時間でお腹が空くため、2~4時間おきに起きます。
この時期の赤ちゃんでも睡眠時間や間隔には個人差があり、よく眠る赤ちゃんは新生児のころからまとめて6時間くらい眠ることもあります。
あまり眠らない子は新生児の頃から、6時間くらいずっと起きていたり、1時間おきに起きて泣いたりすることもあります。
睡眠時間や授乳リズムは赤ちゃん一人一人違うので、あまり神経質になる必要はありません。
長時間寝てしまう子は数時間おきに呼吸を確認してください。
また、長時間眠る子で体重の増え方が少ないときは、3、4時間置きに起こして授乳をしてあげましょう。
新生児のころは睡眠リズムが変わりやすく、よく眠っていた子が段々とよく起きて泣くようになることや、逆によく眠るようになることもあります。
ママの体はまだまだ回復途中なので無理をせず、赤ちゃんの睡眠リズムに合わせてママも眠るようにしましょう。
あまり眠らない赤ちゃんのお世話はとてもとても大変です。
辛いときは絶対に一人で悩まず家族や友達に助けを求めたり、福祉センターや役所などに相談するようにしてください。
突然泣いてばかりいるなど急な変化は病気の可能性もあるので、様子がおかしいなと感じた時は迷わず一度病院で診てもらいましょう。
生後0ヶ月の赤ちゃんのうんちとおしっこ
生後0ヵ月の赤ちゃんはまだおしっこやうんちをためる機能が未熟なので、おしっこは1日に10回以上、ゆるゆるウンチも10回前後します。
おしっこの色は無色透明か黄色、うんちは黄色や緑、茶色がほとんどで、白い粒が混じることもあります。
おしっこやうんちに血が混じるときはすぐに受診をしてください。
新生児の頃は頻繁におしっこやうんちをするので「おむつ替えが大変…。」「オムツがもったいないなぁ」と思うことがあるかもしれません。
でも、赤ちゃんの肌はとても弱いので常にお尻はできるだけきれいにしておかないと、すぐにかぶれなどの皮膚トラブルを起こしてしまいます。
できるだけおむつが汚れる度に替えてあげましょう。うんちが出たときは必ず替えてください。
もし、おしりがかぶれたり赤くなったりしてしまったら、うんちが出る度にぬるま湯で汚れを落としてあげましょう。
おしっこだけの時はおしりふきでこすらず、トントンと軽く叩くように拭き取ってください。症状が悪化したりよく赤くなる場合は、一度病院で診てもらいましょう。
赤ちゃんは授乳後に腸が働き、おしっこやうんちが出やすいので、授乳後におむつを替えると長く清潔な状態が保てます。
生後0ヶ月の赤ちゃんのお風呂
生後0ヶ月の赤ちゃんはまだ長くお風呂に入る体力が無く、抵抗力も弱いので大人と一緒に湯船には入らず、1ヶ月検診まではベビーバスで沐浴をさせてください。
沐浴は、発熱や下痢などの異常がなければ1日1回、時間は授乳の1~2時間後、日中の暖かい時間に入れるようにしましょう。 汗をたくさんかく季節はしわの間まで丁寧に洗ってください。赤ちゃんは肌のターンオーバーが早いうえにとてもデリケートなので、沐浴は病気の時以外は、毎日行い清潔な状態を保つようにしましょう。
生後0ヶ月の赤ちゃんの食事
生後0ヶ月の赤ちゃんは消化機能が未熟なため、食事は母乳かミルクだけで、大体2~4時間おきに飲みます。
出産直後に赤ちゃんが飲める量は本当に少なくて、1回に20mlくらいしか飲めません。生後1週間までの1回の授乳量は生後日数×10ml+10mlで算出できます。5日目は60mlになります。
これは平均値なのでこの量を絶対に飲ませなくてはいけないというわけではありません。あまり飲まないときもあるので、1日の授乳量÷授乳回数=1回の授乳量で見るようにしましょう。
その後は段々と増えて生後1ヶ月には1回の授乳量が120ml前後になります。
生後0ヶ月の授乳時間は大体片方15分ずつですが、まだ吸う力が弱く途中で寝てしまうこともあります。
足の裏を刺激して起きるようであれば授乳を続け、起きないときはゲップを出させて寝かせましょう。
母乳の場合、飲んだ量がわからないので足りているかわからず心配になってしまうかもしれませんが、授乳のときにごくごくと母乳を飲む音が聞こえ、体重も増えているようであれば心配はいりません。
体重が増えないときは母乳が足りていない可能性があります。
時間を気にせず赤ちゃんが欲しがる時にとにかく吸わせるようにしましょう。
母乳は出産直後にはあまり出ませんが、赤ちゃんが吸うことで乳管が開通し作られる量も増えていきます。
母乳の作られる量はどんどん増えますが、赤ちゃんの飲む量が追いつかないため、乳房に母乳がたまりカチカチに張ってしまうことも。
こうなると赤ちゃんの口が滑ってしまいがうまく吸うことができません。
授乳前に少し搾乳してから授乳するとうまくいきますが、段々と張りと痛みが増すときは母乳外来を受診したり助産師さんに相談したりしましょう。
乳房を温めると血行が良くなり母乳がどんどん作られてしまうので、張って痛いときは全体を冷やしてください。
授乳がうまくいかず体重がなかなか増えないときは早めに病院で相談しましょう。
乳房が張っているときの搾乳は、乳腺(乳房全体)を刺激しながら搾乳すると乳腺が傷ついたり、乳腺が刺激されさらに母乳が作られたりするようになってしまうので、乳輪の近くだけを搾るようにしてください。搾乳をし過ぎるとどんどん作られてしまうので、圧が抜ける程度にしましょう。
初めは飲む量と出る量のバランスがなかなか合わず大変ですが、次第に落ち着いてきます。
安定するまでは一定の授乳間隔にこだわらず、赤ちゃんが泣いたら与えるようにして、少しずつ授乳の感覚を掴んでいきましょう。
授乳はママも赤ちゃんも慣れるまでは大変ですが、続けていれば二人とも上手になるので焦らず気長に頑張りましょう。
母乳は赤ちゃんが飲めば飲むほど作られてたくさん出るようになります。
特に母乳だけで育てたいと思っているママは、母乳の不足を感じたら根気よく飲ませて母乳がたくさん出るようにしましょう。
ミルクの場合は商品に書いてある目安量を与えてもまだ欲しがる場合は少し多めに与え、残してしまう場合は減らして与えるなど、その子にあせて与えてください。
目安は大体15分程度で飲んでしまう量ですが、途中で寝てしまうときは起こしながら飲ませてあげてください。
赤ちゃんは満腹中枢が未発達のためだらだらと飲むことがあります。
だらだたと15分以上飲み続ける場合は、すべて飲み終えてもミルクを足さず様子を見ましょう。
生後0ヶ月頃の赤ちゃんの遊び
0ヶ月頃の赤ちゃんは寝ていることが多く、感覚や運動機能も未発達なので遊びは限られてしまいますが、周りからの刺激遊びで発達を促すことができるので、赤ちゃんが起きていて、ママの体が楽な時に遊んでみましょう。
手のひらや足の裏を話しかけながら触ったり、歌を歌いながら手足をゆっくり動かせる範囲で動かしたりするのもいいですし、抱っこをしてお腹や背中を手のひらでマッサージするのもおすすめです。
0ヶ月でも目はぼんやり見えているので、いないいないばぁをしてみたり色の濃いぬいぐるみを使って話しかけたりするのもいいでしょう。
耳もある程度聞こえているので語りかけや歌を聞かせるのもいい刺激になります。反応がないことも多いですが赤ちゃんはしっかりと感じ取っています。
まだ素早い動きに体が対応できないので、動きの速い遊びや首に負荷のかかる遊びは危険なので気をつけてください。
生後0ヶ月頃の赤ちゃんの1日のタイムスケジュール例
Aくん(母乳の赤ちゃん)生後18日
退院直後はよく眠っていたのに、生後1週間を過ぎるとすごくグズるようになりました。
ひどい時は1日中抱っこで、夜も抱っこしたままソファーで眠って寝ていました。
1週間近くそんな日が続きましたが、その後は機嫌のよい日と悪い日が順番に来るようになりました。
機嫌が悪い時はパパ、おばあちゃん、伯母さんに協力してもらい、みんなで順番に抱っこしました。服を1枚増やしたらよく眠るようになったのでちょっと寒かったのかも。
1ヵ月たつころようやく母乳をまとめて飲むようになりました。
夜は寝ぼけているせいか、1~2時間おきにちょこちょこ飲むことがよくあります。
まだ添い乳がうまくできなくて、いつも座ったまま飲ませているのでちょっとつらいです。
Bちゃん(ミルクの赤ちゃん)生後20日
いつもミルクの量がばらばらで50mlしか飲まないこともあれば、一気に200ml飲んでしまうこともあります。
ミルクを飲んでしまうのに時間がかかることが多く、ダラダラと飲むことがあるので困っています。
ダラダラと飲んでしまっている時に、ミルクを離すタイミングをつかむのが難しいです。朝は比較的機嫌がいいですが、夕方から夜にかけてはよく泣きます。
夜は3~4時間おきに授乳しています。