もくじ
妊娠すると食べられるものと、控えたほうがいい食べ物が出てきますよね。キムチはどうでしょうか?
少し酸味があり独特のにおいがあるキムチですが、とてもおいしくキムチは今や食卓にも定番な食べ物となりました。
けれどやや刺激の強いキムチは、妊娠中は食べていいのか心配になりますよね。
そこで今回は妊婦はキムチを食べていいのか、そもそもキムチにはどういう成分が入っているのかを、詳しく説明していきたいと思います。
キムチとはどういう食べ物か?

キムチにとはそもそもどういう食べ物なんでしょうか?
キムチは韓国の漬物の総称です。白菜やダイコンを塩漬けして魚介の干物やトウガラシ、ニンニクなどを混ぜて漬けたもので韓国の国民食となっています。
本場の韓国ではキムチの種類は数百食ともいわれています。日本でも広く浸透していて、よく食べられるようになりました。
それではキムチにはどのような成分が入っているのでしょうか?
カプサイシン
キムチに入っているトウガラシには、カプサイシンが含まれています。
カプサイシンはエネルギーの産生に関わるホルモン分泌を促して、脂肪の燃焼を助ける働きをします。そのため肥満予防にも有効といわれている成分です。
また他にも、カプサイシンは血流をよくしたり、高血圧の予防、冷え性の改善、便秘解消、コレステロール値を下げたりするなど様々な効能があります。
乳酸菌
キムチには乳酸菌が豊富に含まれています。乳酸菌は整腸作用があり、その名の通り腸の動きを正常にしてくれる働きがあります。
特にキムチに含まれる乳酸菌は、数ある乳酸菌発酵食品の中でも乳酸菌の数が多いです。
そのため、乳酸菌の数が多いため、整腸作用も高い効果を発揮します。便秘や軟便などで悩んでいる人もキムチによって腸が改善する可能性があります。
ビタミンB
キムチにはビタミンBも豊富に含まれます。ビタミンBは皮膚を健康に保つ効果があります。
よく韓国の女性はお肌がきれいだと感じたことはありませんか?事実韓国の女性は肌が美しい人が多いです。
それはキムチをよく食べているからだともいわれています。またビタミンBは脳や神経を健康に保つなど、人間にはなくてはならない、必要不可欠な栄養素です。
食物繊維
キムチは白菜やキュウリなど沢山の野菜から作られています。それを摂取することで多くの食物繊維をとることができます。
食物繊維を多く取ることで腸の働きを促して、便秘を改善してくれる働きがあります。野菜を沢山とれば食物繊維は取れますが、生野菜サラダなどにすると、沢山とることは意外に難しいです。
しかしキムチにすることでかさが減るので、少ない量でも沢山の食物繊維をとることができます。
ナトリウム
身体にとってとても良い効果のあるキムチですが、忘れてならないのはナトリウムの存在です。
キムチには沢山の塩分が使われています。一般的なキムチ100gに対して2.2gも塩分が含まれています。
成人男性の一日の塩分摂取推奨量は8g未満とされていますから、キムチだけで1/4取れてしまうことになります。
食べ過ぎると塩分過多になってしまう恐れがありますね。
食べる時の注意

では実際キムチを食べる時は、どのようなことに注意をしたらよいでしょうか。
量
妊娠中にキムチを食べる際には、量に注意しなければいけません。
目安としては、50g程度にとどめましょう。どれくらいの量かというと、一般的にはスーパーなどで売られているキムチのパックは200g程度が多いので、パックの1/4程度に収めるようにしておきましょう。
食べた後の確認
食べた後、身体に何か変化が起きてはいないか確認しましょう。
妊娠中は免疫力が下がります。今まで大丈夫だった食物が、突然ダメになることも十分にあり得ます。
キムチを食べた後、肌にぶつぶつができたり口の中が荒れてしまったりしていませんか?キムチは刺激物であり、様々な添加物が含まれている場合があります。
そのため疫力が下がっている妊娠中は、そうした症状が現れる場合があります。そうした場合はすぐに食べるのを中止しましょう。
またキムチを食べる時は食中毒にも気を付けなければいけません。
キムチに漬けている野菜は生ものなので、賞味期限に注意して、匂いや味が変だなと感じる時は、食べないように気を付けましょう。
摂取しすぎると危険なこと
キムチを摂取しすぎると、色々な弊害が出てきてしまいます。まずは、体重増加です。キムチは食欲増進効果があり、つい食べ過ぎてしまいます。
キムチがあると、ご飯が美味しく食べられますよね。そのためついもう一杯という風に食べる量が自然と増えてしまいがちです。
妊娠中、特に妊娠後期は体重増加が著しくなる時期です。キムチを食べる時は、キムチ自体の量を少なめにして、ご飯もお茶碗一杯と決めるなど工夫していきましょう。
もう一つは塩分の取りすぎです。キムチは塩分が非常に多い食べ物です。
キムチ100gに対して塩分は2.2gも含まれています。妊娠中は塩分を取りすぎると、妊娠高血圧諸侯群のリスクが高まります。
妊娠高血圧症候群になると、高血圧症、高血圧腎症などの症状、重症化すると脳出血や出産時の突然死など様々な危険性が出てしまいます。
そのため、妊娠中は妊娠高血圧症候群にならないように、常に注意をしていかなければなりません。その指標の一つとして、塩分があります。
塩分を取りすぎると妊娠高血圧症候群を悪化させてしまうので、妊娠中は特に塩分管理が重要になってきます。
キムチは塩分の高い食べ物なので、過剰摂取をしないように気を付けていきましょう。
どのような調理方法がよいか
キムチの栄養は高いので、食べるならできるだけその栄養養を失わずに摂取する調理方法がいいですよね。
キムチの栄養素をしっかりとれる調理方法について説明します。
加熱処理
キムチにはカプサイシンが含まれています。カプサイシンには体温の上昇や食欲増進、血流改善などの効果があります。
カプサイシンには加熱処理をしても効果に変化は現れないので、熱を入れて食べることも十分に可能です。
ただしキムチに含まれる乳酸菌は熱に弱いので、乳酸菌は死んでしまいます。けれど死んだ乳酸菌も腸には良い効果をもたらすので、加熱しても栄養素はばっちり取れます。
そのまま食べる
やはりそのまま食べる方法がシンプルですね。
ごはんの上に置いて一緒に食べるとおいしくいただけます。
ただしキムチは刺激が強い面もあるので、キムチだけ単体で食べるということはしないで、ごはんやおかずと一緒に食べるようにしましょう。
胃が弱い人は胃痛や胃もたれを感じてしまうことがあります。
キムチはなるべく早く食べる
キムチをそのまま置いておくと、どんどん発酵はすすんでいきます。酸味も強くなってしまいます。
また冷凍保存も同様で、味が劣化して酸味も強くなってしまいます。食中毒のおそれもあるので、なるべく早く食べるように心がけましょう。
バランスよい食事を心がけよう

キムチにあう食べものを紹介していきます。
キムチ納豆
キムチと納豆はとても相性がいいです。納豆も発酵食品なので、ふたつとも腸内環境を整えてくれます。そのため妊娠中の便秘にも効果的です。
けれど納豆のたれを全部入れてしまうと、塩分を取りすぎてしまうので、キムチを味の代わりにするなどして塩分を取りすぎないよう工夫しましょう。
キムチ鍋
キムチに含まれる乳酸菌は実は加熱処理をすると死んでしまいます。けれど乳酸菌が死んでしまっても腸内環境を整える効果は残ります。
また死んだ乳酸菌は生きた乳酸菌の餌となり、善玉菌を増やす手助けをしてくれます。
キムチ鍋にすると、野菜も沢山とれますし、全身の血流もよくなるのでむくみやすい妊婦さんにもおすすめの食べ方です。
まとめ
いかがでしたか?キムチはよく食卓に出る一般的な食べ物になりました。
多くの栄養素もあり妊娠中も取り入れたいものが沢山あることが分かりました。
妊娠中にキムチを食べる時は、まずは食べ過ぎないこと、辛すぎないマイルドなキムチを選ぶこと、に注意して食べるようにしましょう。
少しでも胃に違和感などを感じたら控えるといったことも必要です。