もくじ
陣痛、準備期(じゅんびき)の様子
子宮口の開き 0~3センチ ・陣痛間隔 8~10分 ・陣痛時間 20~30秒
陣痛の痛みが強くなるまではリラックスして、いつもと同じ呼吸や深呼吸で乗り切りましょう。
その時も必ず呼吸をし、できるだけ体が強張らないようにしましょう。
最初から腹式呼吸や呼吸法をしてしまうと、お産には時間がかかるので疲れてしまいます。
準備期は陣痛間隔が約10分で、陣痛と陣痛の間は痛みがないので、歩くこともできます。
この時入院する事が多いです。痛みが無い時に動くようにして、病院まで移動します。
分娩所要時間は人によって全く違うので、一概には言えませんが長い人は1日以上、準備期が続くこともあります。
短い人では分娩所要時間が2時間以内ということもあります。
お産は予想以上に長時間かかる事もあるので、準備期は緊張しないように音楽を聞いたり読書をしたりしてリラックスして過ごしましょう。
なかなか陣痛が強くならないときや、間隔が縮まらないときは、動くことによってお産の進行が早くなりやすいので、動ける時はゆっくり歩いたりして、陣痛が来たら動くのをやめ、深呼吸や呼吸法で乗り切りましょう。
準備期に陣痛が来た時の呼吸法
3秒吸って3秒で吐くくらいのペース。
深呼吸や普通の呼吸で乗り切れる時は疲れてしまうのでまだ呼吸法をしない。
陣痛、進行期(しんこうき)の様子
・子宮口の開き 4~7センチ ・陣痛間隔 4~7分 ・陣痛時間 30~45秒
赤ちゃんが旋回し斜め下向きか下向きになります。
陣痛間隔がだんだん狭くなるのに伴って、痛みも強くなります。
痛みは生理痛の強いもに似ていたり、腰や恥骨がすごく痛んだり、人それぞれです。
中には強い吐き気を伴うこともあり、実際吐いてしまうこともあります。
陣痛が来そうになったらまず深呼吸をしましょう。
進行期は痛みが強いので陣痛が来ている時、お腹、肩、手など、体のいろいろなところに力が入ってしまいますが、できるだけ力が入らないように呼吸法に集中して、痛みを乗り越えましょう。
陣痛が治まった頃にもう一度深呼吸をしてリラックスしましょう。
進行期も陣痛の間は痛みはないですが、陣痛が次から次へとやってくるので、汗をかいたりのどがすごく乾いたりします。
汗ふきタオルや寝ながらでも飲めるようにペットボトルに専用のストローをつけて準備しておきましょう。
陣痛をうまく乗り切る方法
- 腰をさすってもらう、腰や尾てい骨辺りを押してもらう
- 腰を温める
- 楽な姿勢を見つける
- (四つん這い、あぐら、横向きに寝る、クッションを抱える、背もたれのある椅子に逆向きに座るなど)
- 他のことに集中する
- (呼吸法をする、歌を歌う、数字をカウントする、本を読むなど)
- 陣痛と陣痛の間はリラックス
なかなか陣痛が強くならない時や、間隔が縮まらない時は動くことによってお産の進行が早くなりやすいので、動ける時はゆっくり歩き、陣痛が来たら動くのをやめ、深呼吸や呼吸法で乗り切りましょう。陣痛が辛いので動くのが苦痛かもしれませんが頑張りましょう。
進行期に陣痛が来た時の呼吸法
2秒吸って2秒で吐くくらいの少しゆっくりの呼吸。
▼その他にも進行期の呼吸法がいくつかあります。▼
1秒吸って1秒で吐くくらいの早い呼吸。
リズムよく呼吸を繰り返し、呼吸法に集中する。
痛みが強くなってきた時に。
※上記の呼吸をすべてするのではありません。
自分が一番楽なもので乗り切りましょう。
進行期はひたすら痛みに耐えるので、自分が一番楽と思う呼吸法で乗り切りましょう。
陣痛の痛みは人それぞれなので、痛みが強すぎて呼吸法ができない時も、お腹の赤ちゃんも頑張っていることをイメージして、周りの人に手伝ってもらい少しでも呼吸をし、体に力が入らないようにしましょう。
陣痛、極期(きょくき)の様子
子宮口の開き 8~9センチ ・陣痛間隔 2~3分 ・陣痛時間 45~60秒
赤ちゃんが旋回し下向きになります。
陣痛間隔が2~3分になり、非常に強い痛みとともに、我慢できないほどのいきみたい感じが、どんどんと強くなります。
まだ子宮口が全開になっていないので、力任せにいきんではだめです。
この時いきんでしまうと、子宮口が開きにくくなることや、ひどく裂けてしまう事もあるので、いきみのOKサインが出るまでは辛いですが頑張っていきみを逃しましょう。
いきみ逃しの方法
- パパや家族に肛門あたりを押してもらう
- (助産師さんや看護師さんが押してくれることもあります。)
- テニスボールを肛門あたりに押し当てる
- 腰をさすってもらう、腰や尾てい骨辺りを押してもらう
- 正座やあぐらをしてかかとで肛門を押す
- いきみや痛みから意識をそらす(呼吸法に集中する、赤ちゃんや自分の好きなことを考える、きれいな空や花をイメージするなど)
- 力が入らないように手を広げる
- 痛みを怖がらない、自分を落ち着かせる
極期も進行期と同様に、汗が出たりのどが渇くので、タオルと飲み物が必要です。
陣痛と陣痛の間はリラックスしてとにかく休みましょう。
陣痛の間は頭痛や吐き気がして、吐いてしまうこともあります。
痛さのあまりに陣痛と陣痛の間でも、体が動かせない事があります。
極期に分娩代に移動することもあります。
移動するのはかなり辛いですが、周りに助けてもらって頑張りましょう。
移動中もいきんでしまわないように、陣痛が来たら立ち止ったり椅子に座ったりして、頑張っていきみを逃しましょう。
分娩台に上がっても子宮口が全開になるまではいきみを逃します。ここで力が入ってしまうと子宮口が開かず、赤ちゃんがなかなか出てこられないので、もう少し頑張りましょう。もうすぐ赤ちゃんに会えます。
極期に陣痛が来た時の呼吸法
リズムよく呼吸を繰り返し、呼吸に集中。
痛みが強い時に。
「ふわー」と声に出し体の力を抜きます。
力が抜けやすいです。
▼その他にも極期の呼吸法がいくつかあります。▼
「んっ」の時に一瞬だけ肛門に力を入れます。
コツをつかめばうまくいきみを逃せます。
「ふー」で長く息を吐きます。
※上記の呼吸をすべてするのではありません。
自分が一番楽なもので乗り切りましょう。
極期は痛みといきみ逃しがつらくて、呼吸法どころではないかもしれません。
しかし、呼吸法をすることで痛みやいきみから意識を反らすことができ、スムーズに進みやすくなるので頑張りましょう。
つらい時は遠慮せずに誰にでも頼りましょう。
陣痛、娩出期(べんしゅつき)の様子
子宮口の開き 10センチ ・陣痛間隔 1~2分 ・陣痛時間 60~90秒
赤ちゃんの頭が出はじめます。
新生児は産道を通るときに頭が小さくなるように頭がい骨がわかれています。
娩出期は子宮口が全開になり、今まで我慢していたいきみを開始します。
いきみは陣痛の波に合わせて行います。陣痛が来そうになったらまず深呼吸を2回程して、息を吸い8分目くらいで止めていきみます。
医師や助産師さんがリードしてくれるので、合図に合わせていきみましょう。
赤ちゃんの頭が出てくる直前に、会陰切開を行うことがあります。
局所麻酔をすることもありますが、なくても陣痛の痛みの方がつらいので、あまり痛く感じないか全くわからない事もあります。
陣痛のいきみ方
分娩台のグリップやパパの手などのしっかり握れるものにつかまり、目はしっかり開けます。
陣痛の波が来たら、自分のおへそを見るように頭を起こしあごを引き、赤ちゃんを下に押し出すようにいきみます。
陣痛の時間が長いので一度呼吸をしもう一度いきみます。 陣痛の波がおさまったらリラックスして、次の陣痛に備えて呼吸を整えます。
なかなかうまくいきめない時は、自分のお腹を見ながら狭い産道の中を通る赤ちゃんを押し出すようなイメージをすると、うまく力が入りいきみやすいです。
痛みや恐怖で辛い時は、生まれてくる赤ちゃんの事や、出産後にしたいことを思い浮かべ、痛みから意識をそらして頑張りましょう。パニックにならないよう、自分を落ち着かせることが大事です。
陣痛の痛みで足が内側に閉じてしまうと産道が狭くなってしまうので、閉じないように意識して、しっかり外に開くようにしましょう。
痛みで体がどんどんゆがんでしまうこともあるので気をつけましょう。
体が横に曲がってしまうとうまく力が入らなかったり、産道や赤ちゃんも曲がってしまいお産がスムーズに進みにくくなります。
分娩台の背もたれの角度や足を乗せるところやグリップの位置が、自分に合っていないと感じた時は、遠慮せずに変えてもらいましょう。
最後のひと踏ん張りです、がんばりましょう。
娩出期に陣痛が来た時の呼吸法
「ん~」の時にいきみ、声は出さない。
自分のタイミングに合わせて深呼吸しましょう。
娩出期は痛みや疲れで呼吸が乱れてしまいますが、陣痛が治まっているときにリラックスし呼吸を整えられるように練習をしておきましょう。
発露~後産期(はつろ~こうざんき)の様子
排臨、発露の後は旋回し横向きになり片方ずつ肩が出ます。
赤ちゃんが出て数分後に胎盤が剥がれて出てきます。
発露とは赤ちゃんの頭が出て、陣痛がおさまっても引っ込まない状態を言います。
この前の引っ込んでしまう状態は排臨と言います。
発露の状態になったらいきむのをやめ、短呼吸に変えます。
頭だけが出た状態で陣痛がおさまると、股の間に挟まっているのがわかると思います。
すごく痛かったり熱く感じます。
痛くてもこの時絶対にいきんではいけません。
いきんでしまうと産道にいる赤ちゃんを締め付けてしまったり、産道や会陰部分が裂けてしまうことがあります。
助産婦さんや医師の指示に従っていきみを逃しましょう。
子宮の収縮で頭が出たら後は肩が片方ずつ出て、つるっと全身が出ます。
この後は病院によって対応の仕方が異なります。
生まれてすぐへその緒がついた状態で抱っこできることもあれば、赤ちゃんの健康状態をチェックし綺麗になってからやっとで抱っこになる事も。
赤ちゃんが生まれたら次は胎盤が出てきます。
胎盤が出てくるときの陣痛はほとんど痛みを感じない事が多く、いきまなくても出てくることがあります。
医師や助産師さんがいきむように指示があったら軽くお腹に力をいれいきみます。
後産が終わったら、会陰切開や裂けた部分があるときは縫合をしてもらい、分娩台や病室で安静にして休みます。
病院によっては休む前に、一度赤ちゃんに初乳を与えることもあります。
これで、お産は終了です。
出産は命にもかかわる大仕事です。
妊娠中は出産に向けて、体調を整え体力を付けておきましょう。
ほとんどの病院は分娩の直後は、ママが休むために赤ちゃんを預かってもらえます。母子同室の場合は数時間後に対面できます。
赤ちゃんに会いたいかもしれませんが、今はゆっくり休みましょう。
気持ちが高揚してなかなか眠れない人も多いですが、何かをしたりいろいろと考えるのは後にして、目を閉じてリラックスして過ごしましょう。
後陣痛が痛い時は薬を処方してもらいましょう。
発露に陣痛が来た時の呼吸法
犬が暑い時にする呼吸のように短く呼吸する。