出産は分娩が開始される前に、先行しておこる兆候のことを、分娩の前兆といいます。
まず胎児が下降してくることにより、膀胱が圧迫され頻尿になりやすくなります。
その次に前駆陣痛がおき、軽度の陣痛様子宮収縮がおこります。
その前駆陣痛の後におしるしがあり、子宮口開大して分娩が進行していきます。
その分娩の進行の中で、お産が近づいてきて宮口が開いてくると、胎児をくるんでいる卵膜と子宮壁に隙間ができて、出血がおこります。
それをおしるしといいます。
おしるしの性状
色は薄いピンク色から、茶色や茶褐色、鮮血の場合もあります。
どろっと生理1日目のようなものだったり、さらさらと水のようなものもあります。量は少量の場合が多いです。
おしるしがない場合もある
おしるしは臨月の妊婦すべての人にあるわけではありません。
おしるしの兆候もなく、陣痛と破水が始まる場合もあります。
また、おしるし自体が薄いピンク色の場合、見過ごす場合もあるので、はっきりとおしるしと分かる場合はそれほど多くはありません。
おしるしと陣痛の関係
おしるしが来ると、陣痛が近いと考えられます。
しかし、陣痛が来るタイミングには個人差があります。
おしるしから半日後や数日後に陣痛が来ることもあれば、1週間たっても陣痛がこないこともあります。
おしるしがあったのに、なぜ陣痛が来ないのだろうと、不安に思うこともありますが、個人差が大きいので必要以上に心配する必要はありません。
おしるしがきたら
おしるしがきたら、そろそろ陣痛が始まると考えて、いつでも入院できる準備をしておきます。
入院する荷物の確認をして、いつでももって行けるように玄関に荷物を置いておきます。
他に症状がない場合は、食事をしたり家事をしたりと普段通りの生活をして構いません。
しかし、出血量が多かったり、出血がだらだらと続く腹痛を伴う場合は何らかの原因がある場合もあります。
産婦人科に連絡をして判断を仰ぐようにしてください。
また破水かおしるしかわからない場合も、すぐに婦人科に受診する必要があるので、連絡をするようにしてください。
病院に行くタイミング
病院に行くタイミングは陣痛が10分間隔になる、または破水するとかかりつけの産婦人科に連絡して向かうことが多いです。
しかし、病院によっても違うので、前もって確認しておく必要があります。
また経産婦は初産と違ってお産の進みも早いので、早めの対応が必要とされています。
おしるしは必ずくるとは限らない
おしるしから陣痛、破水、出産という流れが一般的だと思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。
破水から始まる場合もあれば、陣痛が突然くる場合もあります。そのため、臨月になったら、いつでもお産に臨めるように準備をしておくことが大切です。